美しき日本の花、桜の開花の便りが、全国各地から届くようになりました。
春だなぁ~という暖かさと、心の安らぎを感じるのは、日本人の共通するところでありましょう。
勿論、美しい花には、『花見とお酒だよ!』といわれる人も理解できる。日本人は昔から
『花と酒』『紅葉と酒』『夕涼みと酒』『月と酒』というように、季節季節の特有な自然の現象と酒
のつながりが見られた。人はそれを『風流』とか『わび・さび』と呼び、味わってきた。
お酒の好きな人は何にでも理由付けして飲まれるから、えてして酒の肴は何でもよいのである。
『花は美しい』『月は美しい』『雪は美しい』と美しいものは無限にありますが、なんといっても
美しいと感ずる、その人の心が美しいから、美しく感じるわけで、その所に仏の心があるといえ
ましょう。『花より団子』という言葉がありますが、現在の日本人は、時にふれ団子や酒の前に
花の美しさ、月の美しさを一心に感じ取り、それに得られた仏心を感得しながら酒を嗜むなら、
酒の味わいとして大きな歓喜を獲得できるのではないだろうか。
いづれにしても、美しいと感じることだけでは駄目で、常に清浄心を持続できるように、努める
ことが大切なのでありましょう。